理解不能なメッセージ

2021.04.26PHOTOGRAPH and WOLF

SONY α7S / CANON 100mm F3.5 Ⅱ

ステイホーム、外出を控えましょう。この稚拙なメッセージが国民の生活をまとめる立場の人の口から出ているとは、あまりにも信じがたい。大型施設の休業、飲食店の時短、イベントの自粛。新型コロナが広がって1年も経っていて、感染のリスクが高いのは概ね口から放出される飛沫だということがわかっていて、しかもこの感染症が1ヶ月や2ヵ月で収まることがないという現実をほとんどの人が理解しているというのに、要請する内容があまりにも大雑把すぎる。しかも飲食店の休業要請についてアルコールの提供の有無で線を引くとは、呆れて言葉もない。こんな投げやりな要請では本当にリスクの高い行為をまったく止めることができず、ストレスが溜まって、経済が滞り、我々の税金が枯渇するだけだ。換気なんかいくらしたって、マスクなしの隣のヤツが笑ってツバを飛ばしたら即アウトで、マスクなしの会話や運動をダイレクトに止めないと意味がない。飲食店を含め会話が飛び交うシーンではマスクの着用と無言を要請し、それについて法的拘束ができなくても警察と自衛隊が街中を循環して啓蒙すべきだ。飲食店は無言で、時短の制約はなし。飲食時に会話がゼロになれば感染リスクは激減するはずだ。会話のない食事、会話のない飲み会なんて通常ならばありえない。しかし、1人で黙々と食べ、1人で静かに飲みたいという需要をつかむことは可能だ。売上は減るかもしれないが、飲食店は生き延びることができるだろう。協力金では絶対に生き残れない。穴だらけのザルで水をすくうのではなく、大人らしく理論的に物事を解決すべきだ。withコロナだとか、新しい生活様式だとかテキトーなことを言っているが、結局のところ何も考えていないのと同じだ。人の少ない場所に行ってベンチに座り持参したコーヒーを飲む。「外出を控えましょう」という安直で乱暴なメッセージが、そういう慎ましく低リスクな楽しみを奪っている。

こういった政治への愚痴は、あまり開かれた場所で言うべきではないが、とにかく、やたらと、驚くほどに、ひたすらに、ひどすぎるので口を開かざるを得ない。感染者数は他国と比べたらカワイイもんだろう。しかし社会全体の問題となっている今、感染者が増えたらストップという小学生レベルの対処ではなく、3年でも10年でも持続可能で理にかなったルールの下、日常を編成する必要がある。他国が散々やった対策をしばらく経ってまったりと行うのではなく、他国を圧倒するほど抜きん出て賢い対策を取って、世界をあっと言わせてやろうという気概はないのだろうか。

昼営業の飲食店でマスクなしの客がツバを飛ばしながら談笑しているのは何故か?相変わらずマスクもしないでハァハァ走っているジョガーがいるのは何故か?電車やバスで除菌している清掃員を見かけないのは何故か?地べたに座ったり寝転んでしまう子供がいるのは何故か?政策を判断できる立場、判断を促すことができる立場の方は、10分でもいいから1度真剣に考えていただきたい。改革など誰も期待してないが、焦点を外さず物事を決めていただきたい。ピント外れが味になっていいね、情緒があっていいね、と許せるのは写真表現だけであって、感染症が広まって1年以上経過した今、政府や知事の政策が的外れでは本当に困るのだ。

写真集販売PHOTOBOOK WOLF